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【旋盤メーカーが紹介するメンテナンスシリーズ】定期点検、保守点検

メンテナンス

2023年12月19日

#旋盤メンテナンス

TCN-2100/2600 Series

長期休暇や機械長期保管等の長きにわたり機械を停止する場合等の主な定期点検リスト、また日常点検を解説いたします!
予知保全、予防保全にも効果抜群となります!また社内での点検リストを作成されたりする場合にも参照頂けると思われますので是非閲覧下さい。

※注意
点検・保守の目的でカバー(安全カバー、メンテナンスカバー含む)やキャップを取り外す際は、周囲を十分に清掃し、駆動部内に切屑等の異物が混入しないようにして下さい。また安全のため、ロックアウト機構や立札等作業安全環境を準備して下さい。故障、事故の原因となります。

!危険!
点検、保守清掃などで機内作業をするときは、必ず電源を遮断してください。
また、作業中にほかの人が誤って電源を投入するのを防ぐため、(機内作業中)または(保守作業中)の表示をしてください。電源を投入した状態で作業をすると、感電したり何らかの原因で機械が作動して、人身事故につながります。

 

目次

1. ベッドレベルの確認

Z軸方向(中高)

X軸方向(ヨレ)

 

図1

・点検周期:1000h稼働
精密水準器、あらかじめレベル調整された水準器(0.02㎜/m感度)を使用し、ベッド摺動面X軸方向、Z軸方向のレベルを確認してください。Z軸方向測定時に水準器は送り台の上に定置しても問題ありません。(適切な角度をもった支持台を使用)

調整する場合は、(図1)に示す手順でレベルを出してください。
水準器の気泡が中央に位置するように、ベッド下部のジャッキボルトを調整します。
許容値は静的精度表を参照願います。
(レベル精度が狂いますと、加工精度に影響を及ぼします。)

2. スライドワイパーの損傷等確認

・点検周期:1000h
黄色矢印で指し示す箇所がダストワイパーと呼ばれる部品です。
摺動面を切粉等から保護をするとともに潤滑油の油膜を均一に保持するために設けてあります。
消耗部品ですので、リップ部の異常摩耗や破損を見つけた場合、速やかに交換が必要です。損傷した状態で機械を使用されますと、切粉等が摺動面に入り込み、重大な故障の原因となりますので注意が必要です!

 

3. 潤滑ユニット点検

タンクの清掃を行って下さい。
・点検周期:2000h
潤滑油は機械にとって大変重要です。汚れやフィルターの詰まり等で吐出出来なくなると機械の故障に直結します。定期的に清掃を確実に行って下さい!

ドレンポート付きのユニットもあります。

詰まりの原因が高い箇所です! 見落としがちなので注意!

4. 潤滑油配管経路の点検

 

潤滑油の経路には、分配器が使用されています。補充、交換等点検時にそれぞれの配管に潤滑油が流れているのを確認してください!

ユニット付近の配管は流れていても、矢印部のように流れきっていない事がありますので、注意してください。!

5. 空圧システム フィルタードレン清掃


・点検周期:100h
エアー供給に伴って、エアーに含まれた水がフィルター内に溜まります。画像のフィルターはオートドレン方式で、ドレンが溜まると自動で排出されます。
手動でも排出する事が可能です。
※作動原理等は使用メーカー取説をご参照下さい。

6. 切削油システム

 


タンクの清掃を行って下さい。
・切削油の交換、点検周期:1000h
・フィルターの清掃、点検周期:500h
ダーティー槽とクリーン槽共に清掃してください。 タンク底等に堆積した切粉等は切削油剤の酸化重合を促進させ劣化を早めます。 また切削油剤に再混入して供給されると加工品質を低下させるため、メンテナンスが重要です!

7. 主軸台
7.1. 主軸ベルトの点検

【旋盤メーカーが紹介するメンテナンスシリーズ】主軸のベルト点検方法!

主軸台のベルト張力の点検を行って下さい。
点検周期:2000h
・ベルトの摩耗、亀裂・・・2000h
・ベルト張力・・・2000h  30~50h後(ベルト新品交換時)
TCN-2100seriesを使用して点検作業を紹介しています。

ベルトの張力が適切でない場合、ベルトがスリップして、モーターと主軸の動力伝達効率が低下する可能性があります。また切削効率や寿命に影響を与えます。
ベルトの摩耗が早くなる恐れがあり、故障の原因になることもあります。
適正な張力を維持する事が大切です。
ベルト張力は長期間の稼働で、伸びや摩耗などにより張力が低下する事があります。
定期点検を実施し、調整を行って下さい。

留意:
切削油や潤滑油などが付着するとベルトスリップの原因になるので、交換作業などの場合は注意して
下さい。
新品のベルトに交換した場合には、運転時間で30~50h後に張力の測定を行ってください。
張力が再張り張力を下まわっていた場合は、再張り張力でベルトを張ってください。

 

7.2. 主軸の平行度 (芯出し)

点検周期:1000h

外径切削の場合に加工物が大きくテーパー状になったり、また端面切削の場合にその面が中高になることがあります。この場合、平行度の確認、点検が必要になります。

※注意
主軸台の平行度調整(芯出し)後には、必ず刃物台の芯高を確認してください。

 

長手方向(Z軸方向)に対して主軸の傾きを点検します。(Z軸方向運動と主軸中心線との平行度水平、垂直)
基本テストバーを用いて測定を行います。
普通2軸旋盤の場合、主軸台が刃物台に対して向こうに傾いてはならない、また、先下がりしてはならない。
調整を行う場合には、静的精度表も参照願います。

(調整手順)
1:主軸にテストバーを取り付けます。
2:刃物台にダイヤルインジケーターを取り付けてサドルをZ軸方向に移動させ、
そのときの針の振れを読み取ります。
3:針の振れが大きいときは、主軸台をベッドに固定しているボルトを緩めて、ダイヤルを見ながら調整ボルトで主軸の平行度を調整します。
4:調整後、主軸台取付ボルトを完全に締め、再度サドルをZ軸方向に移動させて針の振れを読み取り、平行度を確認します。

 

8. 刃物台
8.1. タレットの芯高確認

点検周期:1000h

【旋盤メーカーが紹介するメンテナンスシリーズ】芯出し不良を解決!機械原点確立、芯ズレ測定方法

原点確立方法過去出し素材

タレット芯高にズレが発生しますと、端面加工時にへそ残りが発生したり、工具チップが欠ける原因になります。また、径によって寸法がばらつく原因にもなってしまいます。タレット芯高のずれを修正するには、タレットの芯出し(芯高調整)が必要になります。
(主軸台の平行度調整後は必ず確認して下さい。)

(調整、確認手順)
1:主軸にテコ式ダイヤルゲージを取り付けます。(点検の場合チャック端面)
2:タレットを-X軸方向に移動し、共グリ丸ホルダーの中心を主軸中心に合わせます(絶対座標0)
3:主軸を1回転させて、上図B、C点の値を読みます。(Y方向)
芯高が合っている場合、値の差が少ないです。
4:芯高のずれがある場合、上記(原点確立方法)を参照し調整を行って下さい。

 

 

8.2. 回転工具ギヤ部への給油

点検周期720h 日常点検:200h

回転工具のギヤ部に給油を行って下さい。
適切な潤滑を行う事は、歯面の損傷を防ぐために非常に重要です。
給油指示表を参照していただき、適切な粘度のグリースを使用し、定期的な給油を
行うことが必要です。

9. 心押し台(テールストック)
9.1. 心押軸の平行度

点検周期:1000h

心押軸円筒面とZ軸方向(サドル)運動との平行度を測定、点検します。
水平面、垂直面をダイヤルゲージ等(測定器)使用し確認します。
刃物台に対して、向こう側へ傾いてはならない、また、先下がりしてはならない
となります。測定時は通常の使用状態同様に心押台を固定して行います。
調整する場合は静的精度表を参照願います。

9.2両センター精度

センターワークで加工物が大きくテーパー状になる現象が発生した場合に、両センター精度の確認が必要になります。
調整を行う場合には、静的精度表も参照願います。

(調整、点検手順)
1:両センターでテストバーを支持し、主軸台の心出し(平行度)と同様に刃物台にダイヤルゲージを取り付けます。
2:刃物台をZ軸方向に移動させて針の振れを読み取ります。
3:調整する場合い、クランプボルト及び、取り付ボルトを緩めます。
4:両側の調整ネジで振れの調整を行います。
5:取り付ボルト、クランプボルトを締めます。
6:再度ダイヤルゲージの針の振れを確認します。

   

10. チャック
10.1. チャックの分解清掃

点検周期:1000h
切粉詰まり等清掃を行って下さい。

10.2. 把握精度の確認

点検周期:500h

マスターワーク等を使用し機上成形した爪でクランプ時の振れ量を確認してください。
また把握力も確認する事を推奨します。把握力が高すぎるとワークに把握歪が発生したり、
チャックが破損する恐れがあります。
また低すぎる場合、ワークが飛散する恐れもあるため、定期的な点検を行って下さい。
定格把握力等は取説等参照願います。

11. 油圧ユニット

油圧メイン圧力・・・3.0Mpa
作動油の交換・・・点検周期:2000h
サクションストレーナーの清掃・・・点検周期:2000h
タンクの清掃・・・点検周期:2000h

(メイン圧力点検)
ポンプのメイン圧3.0Mpaは調整ネジにて行います。
ただし、工場出荷時に設定してあります。

(作動油の交換)
給油指示表参照願います。

 

(油圧ユニット構造)

以上が定期点検リストになります。
是非とも参考していただき、末永く機械をご使用していただきたいと思います!
次回は日常点検に着目した内容をお届けします。
定期点検より、身近な、毎日の始業、終業点検等になります!

ご閲覧有難う御座いました!